太陽活動の周期とオーロラ

オーロラは世界で最も重要な自然の驚異の 1つとして知られています。 一般的に北極地方の冬に起こる オーロラは華麗な色のモザイクを夜空に映し 出します 。 何世代もの間、人間の想像を捉え続けたオーロラは、 今や北部に旅行できる人なら誰でも経験できるように なりました 。 その昔、人間は神話や伝説を通してオーロラを 説明しようとしましたが、真の原因を突き止めたのは科学者でした。 それは太陽です。

太陽と地球はオーロラがその一部である 複雑な関係を持っています。 オーロラの強度と頻度は 太陽の活動により決定されます。 太陽活動の周期と オーロラの関係については、以下をお読みください。

太陽活動の周期とオーロラ

オーロラは、太陽風が地球に影響を及ぼすために起こります。 太陽風は、太陽から規則的に放出される放射性粒子の流れをさす科学用語です。 これらの粒子は地球の磁場から生じ、地球の周囲を取り囲む目に見えないバリア、磁気圏により方向性を変更されるか、無力化されます。 磁気圏が大気と交差する部分の世界（北極と南極）では、このプロセスが大気の粒子と組み合わされ、オーロラと呼ばれる光の壮観を作ります。

このため、オーロラの強度と頻度は 太陽風の存在と直接関係します。 太陽活動が 活発になる期間は磁気圏を影響する太陽風が増加するため、 オーロラの頻度、強度およびサイズがそれぞれ増加します。 反対に太陽活動が減少すると、オーロラの頻度と大きさも減少 します。 太陽活動が増加する期間は「極大期」として知られ、 減少する期間は「極小期」としして知られています。

太陽風は一部、様々な間隔で太陽の表面に現れる 黒い斑点、黒点により影響されます。 太陽の 磁場は北極が南に移動し、南極が北へ移動するという 絶え間ない反転状態にあります。 これらの移動は太陽表面の 温度を変えます。 黒点は太陽の磁場の変動が 熱の移動を抑制するため、太陽表面の一部分が他の部分より 冷たくなることから起こります。

黒点のサイズや強度は様々で、ある黒点は数日間しか残らないのに対し、 他の黒点は数か月間持続します。またあるものは数キロメートルという小さなサイズ ですが、 他のものは15万キロメートルという大きなサイズです。 黒点 は静的ではありません。磁場の変動とともに太陽の表面上 を移動します。 黒点によっては裸眼で観察できますが、 太陽を直接見つめると目が永久的に損傷するため、 お勧めできません。

科学者は長い間、黒点の形成を追跡することで、 太陽活動の周期を観察しました。 最も重要な太陽活動の 周期は11年の期間に起こり、この間、太陽の磁極が 反転します。 この周期は磁極が太陽の赤道にある時 ピークになり、黒点の活動は太陽の磁場の変動により、 急速に増加します。 黒点の数が多くなると、太陽風も多くなり、 より頻繁で大規模なオーロラが発生します。 科学者は この11年周期の次のピークは2024～2025年に訪れると考えています。

この周期の他にさらに長い太陽活動の周期があり、 この原因はまだ知られていません。 2008年には1914年に始まり、 地球の温度上昇と 太陽風の増加に伴うオーロラの増加を起こした 活発な黒点活動を特徴とする モダン極大期が終了しました。 同じような太陽活動の活発な時期が 1100年から1250年にかけて起こった中世の極大期にありました。 この極大期 の終焉には、世界の気温が下がり、グリーンランドのような場所に 大災害をもたらした小氷河期として知られる期間が訪れました。

現在のところ、このような長期間の太陽活動が起こる 原因はまだ突き止められていませんが、 2008年以降、黒点活動が減少し、 科学者の中には新しい極小期が始まるという 理論を立てる者もいます。 これが本当であれば、オーロラの 頻度、大きさ、および強度はモダン極大期に起こった ものよりも減少します。

黒点活動の減少はオーロラの終了を意味すると騒ぎたてる人も いますが、これは真実ではありません。 黒点の形成が減少しても 太陽は太陽風を放出し続けるため、 オーロラは形成されます。 しかし黒点活動の減少は、 オーロラ形成の頻度が極大期より低くなり、 サイズが小さくなり、 鮮明度も落ちることを意味します。

結論

太陽活動の周期はオーロラだけではなく、地球上の生物にも大きな影響を与えます。 現在、太陽活動が小康状態であることが事実だとしても、北極地方でのオーロラ観察をあきらめる必要はありません。 オーロラは過去ほど強烈ではないかもしれませんが、いまだに世界が提供する偉大な自然のアトラクションの１つであることには変わりありません。